安全教育が伝わったかどうかは、
講習の最後ではなく、実は「始まり」で決まっています。
受講者が自分ごとで考え始めた瞬間、
講師ははっきりと「距離が縮まった」と感じます。
その入口は、
特別な話術や派手な資料ではありません。
現場で講師として感じてきた
「伝わった合図」をもとに、
自分ごと化が始まる入口の作り方を整理します。
安全教育が終わったあと、
「ちゃんと伝わっただろうか」
そう感じたことはありませんか。
私は講師として伝わったかどうかは講習の終わりではなく、
始まってすぐに分かると感じています。
伝わらない原因は「中身」ではない
安全教育が伝わらない理由として、
・「内容が難しい」
・「受講者の意識が低い」
そう考えられることが多いです。
しかし実際の現場ではそれ以前の段階で、
受講者は心の距離を取っていることがほとんどです。
つまり話し始めた瞬間から「自分とは関係ない時間」
として受け取られている状態です。
距離が縮まったと感じる瞬間
講師として「今、伝わり始めた」
と感じる瞬間があります。
それは、
・受講者の視線が外れないとき。
・メモを取り始めるとき。
・前のめりで話を聞いているとき。
そして何より、
自分の作業に置き換えて考えている表情を
見たときです。
自分ごと化が始まる「入口」とは
その入口は、専門用語を並べることでも、
法律を先に説明することでもありません。
まず最初に行うべきことは、
この講習で何を持って帰ってほしいのかを
講師自身の言葉で伝えることです。
「今日の話は皆さんが明日から安全に作業するための話です」
この一言があるだけで、
受講者の聞き方は変わります。
自分で考えるきっかけを作る
私が特に効果を感じているのは講義の前段で
短いディスカッションを入れることです。
「この作業で 一番怖いと思う瞬間はどこですか」
この問いを投げかけるだけで受講者は
自分の経験を思い出し始めます。
この瞬間講師と受講者の距離は確実に縮まっています。
伝わった合図は、受講者が教えてくれる
伝わったかどうかはアンケートを見る前に分かります。
視線、姿勢、
メモ、質問、
そして表情。
それらはすべて受講者が「自分ごとで考え始めた」
という合図です。
入口が変わると、講習全体が変わる
入口で自分ごと化できればその後の内容は
自然と受講者に届きます。
逆に入口で距離が縮まらなければ、
どれだけ正しい内容でも伝わることはありません。
安全教育は伝えたかどうかではなく、
伝わったかどうかです。
その分かれ目はいつも「最初の数分」にあります。

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