グループワークやディスカッション中、
急に場が静まり返る瞬間があります。
この沈黙に直面したとき、多くの講師は不安になります。
「受講者のやる気がないのでは」
「やり方が悪かったのでは」
しかし、沈黙そのものは失敗ではありません。
問題はその沈黙に対して
講師がどう反応するかです。
やってはいけない対応① 講師が答えを話してしまう
沈黙が続くと、
つい講師が解説を始めてしまうことがあります。
「じゃあ私が説明しますね」
この一言で、場の主語は完全に講師に戻ります。
考える時間だったはずの場が、
再び一方通行の講習に変わってしまいます。
やってはいけない対応② 特定の人だけに答えさせる
沈黙を破ろうとして、
いつも発言する人に振ってしまう。
これは一見、場を動かしているように見えます。
しかし実際にはその他の受講者は
さらに「聞き手」に固定されます。
結果として、全員参加の空気は失われます。
やってはいけない対応③ 沈黙を否定してしまう
「静かですね」
「意見、出ませんか?」
この言葉は無意識に沈黙を否定しています。
受講者は
「何か正解を言わなきゃいけない」
と感じ、さらに口を閉ざします。
沈黙は設計を見直すための合図
沈黙が起きたということは、
受講者が考えられない状態にある、
というサインです。
問いが抽象的すぎるのか。
前提が共有されていないのか。
沈黙は、
講師にとっての「設計確認の合図」でもあります。
沈黙を恐れて埋めるのではなく、
問いや進め方を調整する。
その判断こそが、
講師の力量です。

コメントをお書きください