熱中症、汗をかいても体温は下がらない

汗をかいていれば、
体は冷えている。

そう思っていませんか?

実は、
湿度が高い環境では
汗は蒸発できません。

蒸発しない汗は、
体温を下げる働きをしません。


1.汗は「蒸発」しないと意味がない

人間の体は、
汗が蒸発する時の
気化熱で体温を下げます。

しかし、
湿度が高いと
空気中に水分が満ちているため、
汗が蒸発できません。

つまり、
大量に汗をかいていても
体温は上がり続けている
状態になりえます。

「汗だくだから大丈夫」
ではありません。

「汗だくなのに冷えない」
危険な状態です。

2.湿度が熱中症リスクの7割を決める

熱中症の危険度を示す
WBGT(暑さ指数)の構成は、

・湿度:7割
・日射:2割
・気温:1割

なんと、
湿度の影響が7割を占めます。

「今日は曇りだから」
「気温は30度いってないから」

その油断が、
事故を招きます。

気温28℃・湿度50%と、
気温28℃・湿度90%では、
体感温度が10℃以上違う
こともあります。

WBGT基準では、

・28℃以上:厳重警戒(作業時間短縮)
・31℃以上:危険(作業原則中止)

3.「体感」は当てにならない

「汗をかいているから
 体温調整できている」

これは
致命的な誤解です。

「なんとなく蒸し暑い」
という感覚に頼らないでください。

感覚は、
疲労や慣れで麻痺します。

しかし、
数字は嘘をつきません。

今日、現場に入る前に
気温だけでなく
「湿度」も確認してください。

4.個人の感覚を信じない仕組み

「体調管理は自己責任」

その考えでは
人は守れません。

必要なのは、
個人の感覚を介在させない
強制的な仕組みです。

例えば、

・現場入口にWBGT計を常設し基準値で作業中断
・湿度70%超えは作業時間を強制短縮
・「暑さに強い」「慣れている」を信じない
・数値で判断し個人の体感を排除
・「俺は大丈夫」を受け入れない組織ルール

体の感覚より、
数字を先に見る習慣
あなたとあなたの仲間の命を守ります。

安全は、
個人の感覚ではなく
組織の数値管理で守るものです。

汗をかいているから安全、
ではありません。

湿度が高ければ、
汗は体を冷やしません。

今日の湿度を、
確認しましたか?

関連講習