特別教育の対象業務一覧と判断基準|どの作業に教育が必要かを解説

「自社の作業は特別教育が必要なのか?」「技能講習との違いが分からない」 そんな疑問を持つ安全衛生担当者の方も多いと思います。
本記事では、労働安全衛生法に基づいて定められている特別教育の対象業務一覧と、
教育が必要かどうかを判断するための基準をわかりやすく整理しました。


1.特別教育の法的根拠と位置づけ

特別教育は労働安全衛生法第59条および労働安全衛生規則第36条~第39条に基づき、
危険・有害業務に労働者を従事させる前に、事業者が実施しなければならない教育です。
技能講習ほど危険度は高くないものの、作業中の災害リスクを防ぐ目的で義務づけられています。

2.特別教育の対象業務一覧

労働安全衛生規則に定められている主な特別教育の対象業務は次の通りです。

業務区分 対象作業 関連法令
墜落防止関連 フルハーネス型墜落制止用器具を使用する作業 安衛則 第36条第8号
高所・足場作業 足場の組立て、解体または変更の作業 安衛則 第36条第7号
酸欠・有害ガス 酸素欠乏・硫化水素危険作業 安衛則 第36条第9号
電気関連 低圧電気取扱業務(開閉器操作・活線近接作業など) 安衛則 第36条第5号
機械・研削作業 自由研削といしの取替え・試運転の業務 安衛則 第36条第3号
有機溶剤・粉じん 有機溶剤取扱業務、粉じん作業 安衛則 第36条第11号ほか
振動・騒音作業 振動工具取扱作業、チェーンソー取扱作業 安衛則 第36条第13号ほか
荷役・クレーン 小型移動式クレーン運転、巻上機(ウィンチ)操作 安衛則 第36条第10号ほか

3.特別教育が必要かどうかの判断基準

特別教育の実施が必要かどうかは、以下の3つの観点で判断します。


  • ① 作業が危険・有害物質を扱うかどうか

  • ② 使用する機械・設備の操作に専門的知識が必要かどうか

  • ③ 法令や告示で特別教育が義務づけられているかどうか

労働災害の発生リスクが高いと判断される作業は、特別教育の対象となることが多いです。

4.技能講習との違い

技能講習は「より危険性の高い作業」に義務づけられる教育で、
特別教育よりも厳格なカリキュラム(登録教習機関での受講)が必要です。
一方で特別教育は、事業者が自ら実施・委託して行える教育です。

5.まとめ:法令を理解して確実な教育実施を

特別教育は労働安全衛生法に基づく義務教育であり、対象業務を正しく把握して教育を行うことが、災害防止の第一歩です。
教育実施に不安がある場合は、法令に準拠した出張講習を活用することで、安全かつ効率的に教育を実施できます。

関連講習