安全衛生教育や特別教育を自社で実施する場合「講師は誰が務めても良いのか?」という質問を多くいただきます。
教育担当者の資格や経験が不十分な場合、監督署から再教育指導を受けることもあります。
本記事では、教育担当者の選任基準と実務上の対応を解説します。
1.教育担当者の法的な位置づけ
労働安全衛生法第59条では、教育の「実施義務」は事業者にあります。
そのため、教育担当者は事業者から任命され、教育の実施を代理・補助する立場にあります。
つまり、特別教育を実施する際には、講師が法定科目を正しく教えられる能力を有していることが求められます。
2.講師に求められる条件
明確な資格要件は法律で定められていませんが、厚生労働省通達(基発第547号)では
「十分な知識と経験を有する者」とされています。
実務上は次のような条件が基準になります。
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① 関連する資格・免許を有している(例:免許・技能講習・特別教育修了者など) -
② 教育内容に関するインストラクター・講師養成講座を受講している -
③ 労働安全衛生法・関係政令の内容を理解している -
④ 教材・資料を用いて指導ができる
複数科目を教える場合は、各分野に応じて講師を分担することも可能です。
3.社内教育体制の構築ポイント
社内で教育を実施する場合は、教育体制そのものを明確にしておく必要があります。
以下のような項目を整備しておくと、監督署対応もスムーズです。
- 教育実施責任者(通常は安全衛生推進者または管理監督者)
- 教育担当者(実際に講義を行う者)
- 教育記録の管理者(名簿・修了証の保管)
4.監督署が確認する主なポイント
労働基準監督署が教育を確認する際、以下の点を重点的に見ます。
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① 教育内容が法定科目に沿っているか -
② 教育時間が基準を満たしているか -
③ 教育担当者が実務経験を有しているか -
④ 記録・修了証が適正に保管されているか
形式的に教育を行うだけでは不十分であり、教育の質と再現性が求められます。
5.まとめ:教育担当者の信頼性が教育の品質を決める
教育担当者は単なる講師ではなく、安全文化を広げるリーダー的存在です。
社内教育を行う際は、知識・経験・指導力を兼ね備えた人材を選任し継続的な研修を通じて講師の質を高めていくことが重要です。

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